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【現地レポート】大会第3日:ベスト8入りを決めた西原の鍛えられた脚力と伸び伸びバスケット

「令和元年度 全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会」は3回戦を迎え、女子は、いちき串木野市総合体育館に集結。ベスト8進出を懸けて16チームが戦った。

 前回大会でベスト4となった四日市商業 (三重) と対戦したのは西原 (沖縄)。試合は、前半で西原が10点のリードを奪うと、試合終盤には④田中万衣羽、⑥長谷川紗羅を中心とする四日市商業の追撃に遭ったものの、最後は 90-85 で西原が四日市商業を振り切った。

 その西原の武器がオールコートで当たるディフェンスだ。「平面バスケット」 (崎浜秀勝コーチ) で臨む西原は、1回戦から今日の試合まで、オールコートでの激しいディフェンスから相手のミスを誘い、それを得点へと繋げてきた。
「朝は 800 mインターバルを2本。記録を付けてランキングも出します。それをやってから朝練習が始まります」と崎浜コーチが言うように、日々の練習でしっかり走り込み、平面バスケットには欠かせない脚力を磨いてきた。また、試合終盤になっても軸のブレないシュートや40分間で落ちないスタミナは、ウエイトトレーニングや食事など、しっかりと体作りを行っている成果だといえよう。

 今日の四日市商業戦では5人が2桁得点と、バランス良い攻撃を見せた西原。その攻撃を演出したのが⑦知名祐里で、「今日はキャプテン (④宮里野乃子) の3ポイントシュートが当たっていたので、彼女にパスを回そうと思っていました」と、状況に応じたゲームメイクを披露した。それだけでなく、追い上げられた試合終盤には、「自分が全部行く」と、自らがリングにアタックし得点。チームの苦しい場面を救った。
 参考にしているのは富士通 レッドウェーブの町田瑠唯選手という知名には、「フォーメンションはあっても、それはデータなのですぐに相手に知られてしまう。その時にその裏を突けるか。うちのガードはその裏を突くことができるんです」 (崎浜コーチ) と、指揮官も信頼を置く。

 この知名だけでなく、「うちは『西原のシューターになりたい』とか、それぞれが何になりたいという意思を持って入ってくるんですね。私はそれに合ったものでチームを作るので、あれをやれ、これをやれとは言いません」と、崎浜コーチ。選手の意思を尊重しながらチーム作りを行っており、それにはコーチと選手との日誌もその意思確認には役立っているようだ。
「バスケットが大好きな子たち。個を伸ばす、伸び伸びとやらせたいと思っています」(崎浜コーチ)

 西原は明日、桜花学園 (愛知) と対戦。「ルーズボールを負けず、リバウンドにはみんなで行く。走り回って暴れまくって沖縄の良さを出したいし、バスケットが大好きな沖縄の子たちに勇気を与えたいです」と、崎浜コーチは意気込む。
 また、ガードの知名も「ベスト8に入ったチームのなかで、どこにも負けないくらい走ってきました。失うものは何もないので、積極的に戦いたいです」と、力強く語った。

 高さでは圧倒的なハンデを負う西原が、ここまで培ってきた平面バスケットと沖縄らしい個を生かしたスタイルで前回覇者に一泡吹かせることができるのか、注目だ。

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